うりずんとは?石垣島の春を感じる季節|北部の海からお伝えします

「うりずん」という言葉を知っていますか?
沖縄には、うりずんという言葉があります。
旧暦の2月から3月ごろ、冬の終わりから春の始まりにかけての季節のことです。
「うりずん」は「潤い初め(うるおいそめ)」が語源とも言われ、大地や海が少しずつ潤い、命が動き始める季節を表しています。
石垣島北部の伊原間で暮らしながら毎日海に出ていると、この時期の変化は毎年、体全体で感じます。

ニンガチカジマーイの荒れた海が落ち着いて、南風が吹き始めたとき。「あ、うりずんが来た」と感じます。
うりずんの石垣島北部・海の変化
南風が吹き始める


冬の間は北寄りの風が続きます。うりずんの時期になると、その風がだんだん南寄りに変わってきます。
北風は乾いていて少し冷たい。南風は湿り気があって、温かくて、やわらかい。
海の上でその変化を感じたとき、「春が来た」と思います。

南風が吹くと、海の上にいる時間がとても心地よくなります。SUPのボードの上でただ立っているだけで、気持ちいいと感じる季節です。
海の色が変わってくる


冬の海は透明度が高く、水がクリアです。うりずんの時期になると、少し濁り気味になってきます。
ただ、太陽が海面を照らすようになると、その色がとても良くなります。
透明度とは違う、光と色の美しさ。夏に向けてキラキラしていく海のはじまりを、この時期に感じられます。
うりずんの石垣島北部・生き物の変化
アカショウビンがやってくる
うりずんの時期になると、アカショウビンが石垣島にやってきます。

カワセミの仲間で、鮮やかなオレンジ色の体と赤いくちばし。「キョロロロ…」という独特の鳴き声は、一度聞いたら忘れられない可愛らしさです。
南の島から渡ってくるこの鳥の声が聞こえると、「今年も暖かい季節が始まった」と感じます。

容姿も鳴き声も可愛らしい、私の好きな鳥のひとつです。海に出る朝、どこからともなくアカショウビンの声が聞こえてくる。暖かい季節のはじまりを、この鳥が教えてくれます。
ヤエヤマヒメボタルが乱舞する


この時期、夜にはヤエヤマヒメボタルが飛びはじめます。
八重山諸島の固有種で、春先から5月上旬ごろまでの短い期間にしか見られません。小さな光がいくつも草むらや山の中で乱舞する光景は、この島ならではのものです。
日没からおよそ1時間ほどの、限られた時間だけ見られる神秘的な光景です。

うりずんの夜は、海だけでなく山も動き始めます。ヤエヤマヒメボタルについては、また別の記事で詳しくお伝えします。
テッポウユリとトベラが咲く
海岸沿いには、テッポウユリとトベラが咲きはじめます。

」白い花が海沿いに並ぶ景色。トベラの花は香りがよく、海風に乗って漂ってきます。SUPやカヤックで海に出ると、その香りが届くことがあります。
海の上を蝶々が飛んでいることもあります。「海に蝶々?」と思うかもしれませんが、うりずんの時期の北部の海では、実際にそういう場面に出会います。

海から岸を見ると、白い花が並んでいることがあります。トベラの香りが海風に乗って漂ってくる瞬間は、この時期ならではのものです。
うりずんの海でSUP・カヤックを楽しむ




冬に比べると水温も上がり、海の上にいる時間がだんだん心地よくなってきます。
南風が穏やかな朝は特に気持ちがいい。太陽が海面を照らし、光がキラキラと輝く中を漕ぐ時間は、この季節ならではのものです。
ニンガチカジマーイの時期が落ち着いてくると、穏やかな日が増えてきます。春の石垣島北部の海は、SUPやカヤックを楽しむのに最高の季節のひとつです。

この時期の海は、冬とも夏とも違う表情があります。アカショウビンの声を聞きながら、キラキラした海を漕ぐ朝。そういう時間をご案内できることが、うれしいです。
↓ニンガチカジマーイとは?旧暦2月の石垣島で海に出るときに知っておきたいこと
まとめ


うりずんは、沖縄の言葉で春のことです。
南風が吹き始め、アカショウビンが渡ってきて、ヒメボタルが飛び、テッポウユリとトベラが咲く。太陽が海面を照らし、キラキラした色の海がはじまる。
石垣島北部の春は、海に出た人だけが感じられる景色に満ちています。
冬とも夏とも違う、うりずんの海だけの表情があります。アカショウビンの声を聞きながら、キラキラした海を漕ぐ朝。白い花の香りが海風に乗って届く瞬間。そういう時間を、石垣島北部の海でご案内しています。
「この時期の石垣島に行ってみたい」と気になった方は、まずお気軽にご相談ください。その日の海に合わせて、丁寧にご案内します。

